トランプ大統領 暴走列車→普通列車?
予想レンジ
ドル円 107.80〜108.80
ユーロ円 122.50〜123.50
ユーロドル 1.1330〜1.1430
豪ドル円 75.50〜76.50
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注目されたG20首脳会議(サミット)は自由で無差別な貿易環境の実現に向けた首脳宣言を採択し、相対的には無難に消化した感が強い。その中、市場が最も注視していた米中首脳会談では報復関税が一旦見送られると共に、ファーウェイの禁輸措置を解除するなど、協議再開に向けて、米中が歩み寄りを強めている。また、トランプ米大統領は北朝鮮の金正恩委員長と板門店で3回目となる電撃会談を行うなど、トランプ大統領の変貌ぶりに市場は戸惑い気味になっている。米大統領選挙に向けた単なるトランプ劇場の一貫との見方も少なく無いが、当面、株価の上昇期待や楽観論が先行するだけに、ドルの買い戻しに比重を置いた方が賢明であろう。
一方、ドル円は、懸念されたリスク回避志向が後退する中、株高基調や米金利の下げ止まり期待なども手伝い、足早にドル円108円台を回復するなど底堅い展開が予想される。ただ、過度なドル高局面では米貿易赤字問題が再浮上する可能性もあり、加速的なドル高及び円安は描きづらい状況にある。ただ、今後の成り行きと情勢を見極める意味でもレンジ幅をドル円107.80〜108.80円まで拡大し、臨機応変な売買が求められる。
他方、ユーロドルは米中貿易摩擦の休戦状態を踏まえて、相対的にはドル買い戻す動きが優勢ではあり、拙速的なユーロ買い戻しは自重局面にある。引き続きレンジ幅ユーロドル1.1300〜1.1400を重視し、同レベルからのナンピン売買が一考であろう。