米10年債利回り2%割れならドル売り加速!?
予想レンジ
ドル円 108.00〜109.00
ユーロ円 122.30〜123.30
ユーロドル 1.1280〜1.1380
豪ドル円 75.30〜76.30
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米中対立構造が危機として進展しない中、先週末発表された米雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)が7.5万人増と予想を大幅に下回るほか、平均時給も前年比3.1%と前回から鈍化するなど、市場は早くもFRBの大幅利下げを見込み始めており、7月のFOMCでの利下げは秒読み段階との声も少なく無く、年内中には0.5%程度の利下げの可能性も否定できない。本来ならば、米利下げ観測はドル売りを催促する相場環境にあるが、反面、金利低下が株価の押し上げ材料となり、NYダウ平均株価は前日比263ドル高となるなど、ある意味では株価と金利が相殺関係にあり、安易にどちらにも仕掛けづらい状況にある。ただ、市場では米10年債利回りが節目の2%に接近しており、2%割れが実現すれば、ストップロスを踏まえながら、ドルに転じ易い相場環境にある。
一方、ドル円は再三再四108円割れになるなど上値の重い展開が続いているが、相対的には米債券利回りの低下やリスク回避が円買いに波及している。ただ、トランプ大統領がメキシコ関税を延期したことが好感される中、株高期待と共にドル円108円割れでは買い戻しの動きも散見されており、引き続きレンジ幅ドル円108.00~109.00円重視で対応することが賢明であろう。
他方、ユーロドルは米債券利回りの低下を踏まえて、ユーロドル1.13台を回復するなど、買い戻しの動きが優勢になっている。ただ、引き続き戻り売り志向は健在であり、加速的な上昇は見込みづらく、レンジ幅ユーロドル1.1280〜1.1380重視で待機策が一考であろう。