米中対立激化!予測不能段階へ?
予想レンジ
ドル円 107.50〜109.00
ユーロ円 120.50〜121.80
ユーロドル 1.1100〜1.1200
豪ドル円 74.50〜75.80
******************************
米中対立構造が激化する中、相対的にリスク回避の動きが顕著になっている。特に注目されるのは米国債利回りが軒並み下げ幅を拡大しており、2年債に至っては節目の2%を割り込み、そして、10年債は2%割れ寸前まで急低下するなど、イールドカーブのフラット化が進行する中、原油価格も下落の一途であり、相対的には景気先行き懸念が増幅している。NYダウ平均株価も前日比354ドル安、節目の25,000ドル割れとなるなど危機感を強めている。市場は早くもFRBの利下げ観測まで浮上しており、ドルロングを手仕舞う動きが急を告げている。また、中国政府は激化する米中貿易摩擦に関する報告書を発表、中国は重大な原則問題では決して譲らないと改めて強調し、いかなる挑戦にもとことん付き合うと対抗姿勢を明らかにしている。今後開催されるG20での米中首脳会談が頓挫する可能性もあり、市場は米中の対立を睨みながら、難しい選択肢に迫られている。
一方、ドル円はリスク回避的な動きと共に、ストップロスを巻き込みながら、一気に108円台半ば割れまで急落している。実需買いや利益確定買いも小休止の段階であり、更なる下値を模索する可能性が高いだけに、戻り売り優先で対応することが賢明であろう。
他方、ユーロドルはドル売りがユーロドルを押し上げてはいるが、米債券利回りの低下もあるが、同時に、ドイツ債利回りも過去最低のマイナス圏まで低下しており、安易にどちらにも仕掛けづらい状況にある。当面、レンジ幅をユーロドル1.1100~1.1200まで拡大し、同レベル前後から少なめの売買で対応することが無難であろう。