米中摩擦長期化!潜在的なドル買い優勢?
予想レンジ
ドル円 111.00〜112.00
ユーロ円 125.70〜126.70
ユーロドル 1.1280〜1.1380
豪ドル円 78.50〜79.50
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米中貿易摩擦の長期化が懸念されているが、米国と中国が経済のみならず、軍事面でも覇権争いを続けている以上、世界環境が不安定な状況にあり、全般的に相場の難易度を深めている。とは言え、不透明な世界経済では、米ドルの国際基軸通貨としての立場には揺るぎないものがあり、人民元も含めて、他の主要通貨も米ドルに取って代われるはずもなく、最終的には世界経済のドル依存体質は普遍的と言わざるをえないだろう。その中、NYダウ平均株価は前日比138ドル高と堅調に推移しているが、FRBのみならず、ECBや日銀による金融緩和策が改めて意識されており、相対的には過剰流動性資金が株式及び債券市場に流入していると言わざるを得ない。ただ、ファンダメンタル的には米債券利回りの低下が嫌気されると共に、トランプ政権下よるドル高けん制に対する警戒感があり、ドルの更なる上昇局面では戻り売りが優勢になっている。
一方、ドル円は112円台には届かず、ポジション主導の展開を余儀なくされている。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)において、再びハト派的な見解が示される可能性が高く、改めてドル円112円台が重石になっている。その中、実需並びにポジション調整売買がドル円111円と112円前後に散見されており、拙速的な売買は自重せざるを得ず、引き続きレンジ幅ドル円111.00〜112.00円重視でじっくり待機策が賢明であろう。
他方、ユーロドルは1.13台前半で動意薄の展開を強いられているが、英EU離脱問題が混迷を極めており、また、ドイツ銀行に対する不安材料が表面化するなど、短期筋としても、上値トライには慎重になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.1280〜1.1380を重視し、同レベルからのナンピン売買が一考であろう。