売買材料多様化!相場の動意待ち継続?
予想レンジ
ドル円 111.50〜112.50
ユーロ円 126.80〜127.80
ユーロドル 1.1330〜1.1430
豪ドル円 78.80〜79.80
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先週の米朝首脳会談は決裂したが、相場への影響は限定的であるように、市場の関心は米中貿易戦争の進捗状況に移行しつつある。市場には未だに多種多様な不安材料が回遊してはいるが、中国上海株式市場が大幅に反発に転じる中、3月相場のNYダウ平均株価が4日ぶりに反発するなど、相対的に米中貿易戦争に楽観的な見方が広がり、米債券利回りも軒並み上昇するなど、総じて、安全資産であるドルを買い戻す雰囲気が強まっている。ただ、ここ最近の中国経済指標を見る限り、中国経済の減速懸念が鮮明になりだしており、期待先行相場とも解釈できる。そして、トランプ米大統領は連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めはドル高につながり、米国の競争力を阻害しているとパウエルFRB議長を批判している。いずれにしても、トランプ大統領が過度なドル高には再び警鐘を鳴らしているだけに、ドルの更なる上昇局面では清算レベルと見なした方が無難であろう。
一方、ドル円は年初来高値圏で推移しており、引き続き底堅い展開が予想されるが、依然として、米中貿易の成り行き次第の側面がある。また、ドル円112円台では随所に実需や利益確定売りが散見されており、高値掴みには要注意であり、当面、レンジ幅ドル円111.50〜112.50円重視で対応することが賢明であろう。
他方、ユーロドルは1.14台に届かず、一進一退の展開が続いている。中国に続いて欧米貿易問題も対象になるだけに、引き続き戻り売り優先の展開を余儀なくされており、直近のレンジ幅ユーロドル1.1330〜1.1430重視で待機策が一考であろう。