不透明感一色!ドル買い戻し優勢?
予想レンジ
ドル円 109.80〜110.80
ユーロ円 124.00〜125.00
ユーロドル 1.1230〜1.1330
豪ドル円 77.50〜78.50
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米中貿易協議が再開される中、相対的には期待感を踏まえながらドルを買い戻す動きが優勢になっている。一部報道では米中首脳会談が関税引き上げの猶予期限である3月1日より前に行われる予定であったが、米朝首脳会談が今月末に控えており、米中貿易戦争の進捗状況が掴みづらい状況にあるだけに、引き続き相場が大きく動意づいてからの始動を心掛けるのが得策であろう。いずれにしても、中国経済の減速懸念がある以上、対中貿易に比重がかかっている欧州圏、オセアニア、そして、新興国の経済減速に繋がる可能性が高く、ドル買い戻しに重点を置いた戦略性が求められる。
一方、ドル円はFRBの利上げ観測は後退しているものの、相対的なリスク許容度の改善もあり、ドル円110円台を回復している。ただ、依然として、市場のポジション解消志向は根強く、ドル円110円台半ば以上では利益確定売りや実需売りが散見されるなど、加速的なドル円の上昇は見込みづらい状況にある。当面、レンジ幅をドル円110.00〜111.00円まで拡大し、同レベル前後からのナンピン売買で対応することが賢明であろう。
他方、ユーロドルは英EU離脱懸念やドイツ経済の減速懸念もあり、ユーロ圏経済への不透明感を背景に、ユーロの戻り売りが優勢になっている。目先は昨年11月の安値ユーロドル1.1215前後が意識されるが、既に悪材料出尽くし感を踏まえた買戻しも随所時に散見されており、過度なユーロ安期待は自重局面にある。ただ、現時点ではストップロス優先の展開にあるだけに、戻りは限定的と判断し、レンジ幅をユーロドル1.1200〜1.1350まで拡大し、同レベル前後からのナンピン売買が無難であろう。