米中貿易摩擦緩和期待は懐疑的!?
予想レンジ
ドル円 109.00〜110.30
ユーロ円 124.00〜125.30
ユーロドル 1.1300〜1.1430
豪ドル円 78.00〜79.30
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米中通商協議の進展期待を受けて、米国株式市場は3業種揃って続伸、そして、米債券利回りも上昇基調を強めるなど、相対的にドルを買い戻す動きが優勢になっている。現時点ではムニューシン米財務長官が中国への関税引き下げを提案したとの憶測が先行しており、未だに米中貿易戦争の行方には懐疑的な見方も広がっているが、米政府機関の閉鎖が長期化に関しては、トランプ大統領としても、これ以上放置出来ない段階まで悪化しているとの見方も少なく無い。また、米中貿易摩擦が更に深刻化すれば、世界経済のみならず、米経済にも跳ね返ってくることは必至であり、トランプ大統領も苦渋の選択を強いられる可能性があり、ある程度の波乱含みの展開にならざるを得ないだろう。
一方、ドル円は株高や米債券利回りの上昇を背景に、節目のドル円110円目前まで買い戻されている。ただ、相も変わらず、同レベルでは実需や利益確定売りが散見されており、拙速的な上値トライには違和感が生じている。同レベルでは一旦清算局面入りと見なした方が無難であろう。
他方、ユーロドルは特に目新しい材料はない中、ドルの買い戻しを踏まえて、ユーロドル1.13台半ば前後まで下げ足を速めているが、ドル自体も不安材料を抱えており、過度なユーロ安期待は自重し、引き続きレンジ幅ユーロドル1.1300〜1.1450重視で待機策に努めることが賢明であろう。