中国経済の減速懸念!リスク選考マーケット?
予想レンジ
ドル円 107.50〜108.80
ユーロ円 123.50〜124.80
ユーロドル 1.1400〜1.1530
豪ドル円 77.30〜78.50
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米中貿易問題に対する楽観的な見方と悲観的な見方が分かれる中、中国が発表した貿易統計では輸入及び輸出額が伸び悩むなど、関税引き上げの影響を背景に中国経済の減速懸念が明らかになり始めている。今月内にも米中の通商協議が行われる見通しではあるが、米中の意地の張り合いと共に、長期化が見込まれるだけに、市場の波乱材料になる可能性が高まっている。市場全般はNYダウが軟調に推移するなど、リスク回避ムードが強まり、また、米政府機関閉鎖によるデータの遅れやトランプ大統領のロシア疑惑が再燃するなど、相対的に安全資産でもある円買いに集中しやすい相場環境になっている。
一方、ドル円はFRBが利上げに慎重姿勢を見せ始めており、米金利先高観は後退している関係上、上値の主さが意識されている。ただ、既に円高が進行しているとの見方が支配的であり、日米金利差によるドル買い及び円売り需要も増幅傾向にあり、加速的な円高局面は描きづらい状況にある。当面、レンジ幅ドル円107.50〜108.80円重視で対応することが賢明であろう。
他方、ユーロドルはドイツ経済のマイナス成長の可能性や英EU離脱懸念もあり、また、ユーロドル1.15台も賞味期限切れの感が強く、引き続き戻り売り優先の展開を強いられている。レンジ幅1.1400〜1.1500を重視し、同レベルからのナンピン売買が一考であろう。