支離滅裂なトランプ政権!ドルの手仕舞い進行中?
予想レンジ
ドル円 109.80〜111.30
ユーロ円 125.00〜126.50
ユーロドル 1.1330〜1.1450
豪ドル円 77.00〜78.50
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クリスマス休暇の最中、トランプ大統領と米議会が暫定予算案でまとまらず、一部米政府機関が閉鎖に追い込まれている。トランプ大統領は下院ではメキシコとの国境の壁建設費用50億ドルのつなぎ予算法案を可決したが、上院で承認される見通しは立っておらず、政府機関が一部閉鎖されるなど危機感を強めている。その中、NYダウ平均株価は前日比653ドル安と続落とこの2日間で1,000ドル超安、そして、米国債利回りの低下も招くなど市場の流動性資金がリスク回避の動きに同調している。米大統領はムニューシン米財務長官が大手6銀行に流動性状況などを確認し、流動性自体は潤沢であり、金融機関の機能は問題ないと述べているが、トランプ大統領は、FRBは貿易戦争、ドル高、国境問題における政府閉鎖の必要性を理解してないと責任転嫁するなど同大統領の発言自体の信頼性は欠如しており、もはや焼け石に水の感が強く、市場はドルの調整売りに追いやられている。
一方、ドル円はNYダウの大幅下落を背景に、日経平均株価は2万円割れになるなど、投資心理の冷え込みに歯止めが掛からず、リスク回避に伴い円高が進行しており、ドル円110円割れは時間の問題と言わざるを得ない。ただ、米当局としては、ドル安は歓迎してはいるが、反面、予想以上の株価の急落や原油価格の急落があり、米政府機関の閉鎖は自虐的行為と見なす声が日々高まっており、米当局としても、何らかの対策を迫られており、過度なドル安局面での買戻しに妙味が生じつつある。当面、ドル円110円前後からのショートは自重局面と捉え、レンジ幅ドル円109.80〜111.30円重視で対応することが無難であろう。
他方、ユーロドルは1.14台を再び回復してはいるが、ドルの調整売りに助長されており、ユーロ圏経済の脆弱性もあり、更なる上昇局面では戻り売り優勢との見方は根強いものがある。引き続きレンジ幅をユードル1.1330〜1.1450を重視し、同レベルからのナンピン売買が一考であろう。