材料多くして、視界不良!?
予想レンジ
ドル円 113.00〜114.00
ユーロ円 127.50〜128.80
ユーロドル 1.1250〜1.1380
豪ドル円 80.80〜82.00
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特段の材料は見当たらない中、米株式市場が大幅安と歯止めが掛からず、市場は日々緊張感を深めている。株価の下落要因は数々点在してはいるが、米中対立構造の深刻化をはじめに、各主要国が保護主義政策に走る可能性もあり、市場全般が視界不良の段階に差し掛かっているとも言える。その中、中国とユーロ圏の経済指標が予想を下回り、世界経済の先行き懸念が更に強まると共に、米債券利回りが軒並み低下するなど、市場心理の悪化と共に、リスク回避志向が一段と強まっている。本来ならば米債利回りの低下はドル売り促す材料になるが、英EU離脱問題やカナダ情勢が加わり、相対的にはドル買い戻しに重点を置いた戦略性が無難とも言える。
一方、ドル円は軟調な株価気配が予想されるが、相場自体は大きく反応しておらず、依然として、ドル円113円台半ば前後で試行錯誤が続いている。相対的には突発的な事態に備える格好で、直近のレンジ幅ドル円113.00〜114.00円を重視し、同レベルからのナンピン売買が賢明であろう。
他方、ユーロドルは先にドラギECB総裁は以前よりも成長が鈍化しており警戒感が増していると述べ、ECBは今年、成長見通しを3回下方修正したと言及、その中、欧州連合(EU)は、メイ英首相の要請を退け、合意なき離脱への準備を加速する方針を明示しており、引き続きポンド安を背景に戻り売りが優先されている。当面、レンジ幅をユーロドル1.1250〜1.1380まで拡大し、同レベル前後からのナンピン売買が一考であろう。