負の連鎖進行中!リスク回避志向強まる?
予想レンジ
ドル円 112.00〜113.30
ユーロ円 127.80〜129.00
ユーロドル 1.1300〜1.1450
豪ドル円 80.50〜81.80
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先週末発表された米雇用統計では非農業部門雇用者数(NFP)が予想を若干下回ったものの、失業率は3.7%に据え置かれ、平均時給は前回並みの数値であり、市場の反応も限定的になっている。ただ、NYダウ平均株価は558ドル安と大幅に下落、また、米債券利回りも軒並み低下するなど、相対的にリスク回避の動きに歯止めが掛かりづらい状況にある。一部では先の2年債と5年債の逆イールドに続き、対10年債利回りとの逆転現象が起こる可能性も指摘されるなど、FRBの今後の金利正常化にも支障をきたす可能性もある。現時点では12月の利上げはほぼ確実視されてはいるが、米債券利回りの低下が更に続くようであれば利上げが見送りされる可能性も捨てきれないだけに、当面、ドルの戻り売りに重点を置いた方が無難であろう。
一方、ドル円は米中の貿易戦争が激化する中、株価急落や米債券利回りの低下にもかかわらず、ドル円112円台後半で踏みとどまるなど、底堅い展開を見せている。相対的にリスク回避の動きが円買いよりもドル買いに傾斜していると言わざるを得ないが、引き続き直近のレンジ幅ドル円112.00〜113.30円重視で対応することが賢明であろう。
他方、ユーロドルは相変わらず米ドル主導の展開を強いられているが、その中、第3四半期のGDP確報値ではユーロ圏の景気減速、そして、フランスではマクロン政権に反対する大規模デモが拡大するなど、ほぼ買い材料は皆無に等しいが、反面、リスク回避の受け皿にもなっており、意外と底堅い展開を見せている。引き続きレンジ幅1.1300〜1.1450重視で待機策が一考であろう。