外国為替取引ニュースサイト

  1. トップページ
  2. >コラム・レポート
  3. >鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー
  4. >米中間選挙を睨み、トランプ大統領は柔軟姿勢に傾斜!?

コラム & レポート

バックナンバー

鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

米中間選挙を睨み、トランプ大統領は柔軟姿勢に傾斜!?

予想レンジ
ドル円     112.00〜113.30
ユーロ円    131.80〜133.30
ユーロドル   1.1700〜1.1800
豪ドル円    81.20〜82.50

******************************

今秋に控えているFOMCの利上げは確実視される中、米株式市場では高値警戒感を踏まえた利益確定売りが優先され、NYダウ平均は前日比181ドル安と反落している。ただ、米債券利回りが軒並み上昇基調にあり、また、原油価格の上昇を伴い、ドルを買い戻す動きが優勢になっている。ただ、依然として、米中貿易戦争の対立構造がある限り、拙速的な売買は自重局面にあり、相場が大きく動意づいてからの始動が得策であろう。

一方、ドル円は日米金利差を背景に底堅い展開には変化はなく、年初来高値圏113円台が意識され始めている。ただ、昨日予定されていた日米閣僚協議は米国の要請を受けて、明日に延長されており、引き続き日米通商協議の進捗状況、その後の日米首脳会談を控えている関係上、過度なドル高円安局面は描きづらい相場環境にある。当面、ドル円113円台以上からの高値掴みには要注意と見なした方が無難であろう。

他方、ユーロドルは一時ドラギECB総裁が講演で基調インフレは比較的力強い上昇が見られ、コアインフレは活発に上昇などと述べたことを受けて、一時1.18台をクリアーしたが、利益確定売りに圧される格好で戻りの鈍さが意識されている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.1700〜1.1800重視で待機策が賢明であろう。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

ニュースクラウド