トランプ大統領の心理作戦!行き詰まり感?
予想レンジ
ドル円 110.50〜111.80
ユーロ円 127.50〜129.00
ユーロドル 1.1500〜1.1630
豪ドル円 78.30〜79.50
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先週末に発表された米雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)の増加数が20万人を上回る中、平均時給も前年比で2.9%まで上昇するなど米景況感の底堅さが改めて意識されており、次回FOMCでの追加利上げを連想させる内容であり、米債券利回りが軒並み上昇基調を強めており、ドルを買い戻す動きが優勢になっている。その中、トランプ大統領は対中関税2,000ドル規模に加え、更に2,670億ドル相当の輸入関税と強硬姿勢を見せている。貿易戦争が輸入関税に集約された感は強いが、今後の成り行きを見守るしか良策はなく、引き続き直近のレンジ幅の中での攻防と見なした方が賢明であろう。
一方、ドル円は米債券利回りの上昇を受けて、ドル円111円台を回復し、底堅い展開を見せている。ただ、トランプ大統領が日本に対しても、新たな合意ができなければ大問題になるとの警告を発するなど、総じて、鉄鋼輸入制限の見返りとして農産物などに焦点を当てた感が強いが、当面は、過度なドル高円安の抑制力になることは間違いなく、ドル円の更なる上昇局面では戻り売りに天日ことも一考であろう。
他方、ユーロドルは特筆すべき材料はない中、引き続き戻り売りが優先されている、相対的には強い米雇用統計を背景にドル買い戻しに圧される格好でユーロドル1.15台半ば前後まで失速している。ただ、ユーロドル1.15前後では利益確定買い、そして、ポンドの下げ止まりもあり、下値は限定的と見なした方が無難であろう