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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

為替相場には新規一転?

今年は電化製品が軒並みダメになる。先週も10年使用した洗濯機が調子悪く、奥様同伴で電気のコジマに言ってきましたが、今ではドラム式が主流と店員さんに勧められたが、少々高い買い物であるが、また10年使うとなればと自ら納得させる一日でありました。 
今年になってから、薄型液晶テレビ、掃除機、ステレオ、そして洗濯機と津波のように押し寄せる買換え需要。しかし、性能は格段に違いますね。女房を一新することは不可能ですので電化製品ぐらいは新品と思っていたのですが。。。。。。。。。。。私ではなくて、現実は奥様の言い分のようです。
しかし洗濯機を購入した際の店員さんは家庭の主婦でしたが、あらゆるメーカーの使い勝手を熟知しており、説得力が抜群でしたね。偶然にも名前が奥さんと同じで“みどり”と言うことで意気投合したようですが、ちなみにお名前は宝塚の芸名と錯覚するような“紅葉みどり”さんでした。
説得力のある為替セミナーでなければならないと痛感いたしました。テクニカル分析も古いものに捉われず、為替の場合にも心機一転ではなく、新規一転が必要かもしれません。

●漸く動き始めた段階的な円高局面であるが、勢いは全く感じられない。ドル円115円台半ば割れの展開を見ない限り下値は堅調に推移すると見るべきであろう。強いてあげれば、ユーロドルの上昇懸念からもドル円115円割れの可能性も否定できないが、昨日も述べたようにキャリートレードの巻き戻し現象が見られていないだけに、円買いに対する需要は減少せざるを得ないだろう。円金利の追加利上げが発動されない金融政策では、危機感を生じたキャリートレードの巻き戻しが生じても、限定的な円高であり、いずれにしても、0.25%の低金利政策からの脱皮が鮮明にならない以上、金利格差を主眼にした取引が優先され、相対的な円安傾向は否めないマーケットである。

▼先月はヘッジファンドの決算時でもあり、ポジション解消なども見られたことにより、一時的な円高局面も見られたが、円キャリートレードが再燃している関係上、米ドルの下値も堅調と判断するが、今度のキャリートレードは、利下げ懸念のある米ドルから、今月にも利上げが有力視されているユーロドルへのシフトが顕著になっていると認識すべきであろう。同じ円キャリートレ−ドでも米ドル主体からユーロおよび他の通貨にもシフトされているのが現状であり、それゆえに短期間で欧州通貨全般に拡大した円安状況と言える。反面、高値警戒感から、急落懸念も浮上しているの市場であり、現状からの深追いは禁物と言えるだろうが、ストップロスを丁寧に配置しながら円売りを追加するしか策がなく、円買いに関しては様子見がベストであろう。
通常では高金利通貨は常に急落リスクを抱えているが、先進国の中では、米ドル・ユーロ・ポンドもノーマルな金利水準でもあり、日本の低金利が単に異常なレベルに位置していると言わざるを得ない。今の世界的金利体系では、低いところから高いところに安全に避難することが賢明な投資法と言える。

▼本邦の機関投資家や投機筋の円売り圧力を封じ込めるには追加的利上げしか策がなくなっている。日銀の警告も一時的な口先介入であり、逆に現状の優柔不断な姿勢が円売りを促進させているとも言える。
本日の日経新聞にもタイムリーに円キャリートレードの巻き戻しリスクが報じられているが、低金利による円の垂れ流し状態が続く限り、俗に言う“円キャリートレードバブル”の後遺症が心配されても仕方がないだろうが、的を射ているコメントである。一読してください。
ドル円115円割れを意識する展開でもなく、実需の買いも115円台半ば割れには散見されており、円高が加速するとは思えず、同レベル115円台半ば割れの買いを推奨する。売りはあくまでも116円台でなければ妙味はない相場である。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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