米債券利回りの上昇余地あり、ドル買い戻し健在?
予想レンジ
ドル円 110.30〜111.50
ユーロ円 129.50〜131.00
ユーロドル 1.1730〜1.1850
豪ドル円 82.50〜83.80
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市場が米朝首脳会談を前にして、米朝の駆け引きが深刻化し、様々な憶測が飛び交っているが、双方にとって決裂は最悪シナリオであろうが、北朝鮮が態度を硬化したのは一因としては、中国側が米中通商協議を優位に進めたい意向から北朝鮮に対して、経済問題を含めて、何らかの担保を保証しているとの見解も少なくなく、市場は全般的に神経質な展開を余儀なくされている。その中、米債券利回りの低下を受けて、相対的にドルの調整売りが優勢になっているが、今後も米景況感を背景にインフレ率の上昇、そして、トランプ政権による大型減税やインフラ投資などを背景に更なる国債発行増が見込まれているため、今後も米10年債利回り3%台で推移する可能性が高く、ドルを買い戻す動きは健在と言えるだろう。ただ、急激な利回り上昇は株式市場や住宅関連などに悪影響を及ぼす可能性があり、あくまでも緩やかな上昇にとどまると見なした方が賢明であり、加速的なドルの上昇には繋がらないであろう。
一方、ドル円は米債券利回りの低下を受けて、利益確定売りに圧され上値は限定的になっているが、依然として、債券利回りの上昇余地を残しており、短期筋としても、下値トライには慎重になっている。引きつづき直近のレンジ幅ドル円110.30〜111.50円重視で対応することが賢明であろう。
他方、ユーロドルは利食いと損切りが相混じる中、引き続き戻り売り優勢の展開ではあるが、既に直近の安値圏と反発レベルに達しており、現状レベルユーロドル1.17台半ば前後からの下値トライには慎重なっている。当面、レンジ幅をユーロドル1.1730〜1.1850前後まで拡大し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが一考であろう。