日米欧の通貨安競争終焉!?
予想レンジ
ドル円 105.50〜107.00
ユーロ円 131.00〜132.80
ユーロドル 1.2350〜1.2480
豪ドル円 83.50〜84.80
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世界的同時株安が一巡すると同時に、ドル全面安にも収束感が生じている。相対的には今回のドル安局面が大幅な減税案やインフラ投資拡大を背景に米財政赤字拡大懸念が起因したと言えるが、パウエル新FRB議長を迎えて、米国の金利正常化の道筋には大きな変化はなく、米金利の優位性は損なわれてはおらず、過度なドル安局面は描きづらい状況になりつつある。ただ、トランプ政権の運営能力が問われているだけに、未だに疑心暗鬼のドル買い戻し局面と捉えた方が一考であろう。
一方、ドル円は105円を目指す動きは一旦息切れした情勢ではあるが、依然として、米雇用の完全化や財政確保などを前にして、米国のドル高けん制の動きには配慮しなければならず、引き続き神経質な展開を余儀なくされている。安全を期す意味でも、当面、相場が落ち着くまでは、引き続きレンジ幅をドル円105.50〜107.50円まで拡大し、待機策に努めることが賢明であろう。
他方、ユーロドルはユーロロングの解消売りやポンド安も手伝い、一時2400割れを見せるなど、調整色を強めている。相対的には日米欧の通貨高けん制の動きに沿った相場展開とも解釈できるだけに、過度なユーロ高およびユーロ安も望みにくい状況に置かれている。引き続き直近のレンジ幅1.2350〜1.2500重視で対応することが得策であろう。