通貨安競争&金融緩和縮小が同時並行!視界不良の相場展開?
予想レンジ
ドル円 108.00〜109.50
ユーロ円 134.30〜135.80
ユーロドル 1.2350〜1.2500
豪ドル円 87.50〜88.80
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スイスで開かれていた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)において、黒田日銀総裁はインフレ率が日銀の目標としている2%に達するのを阻む複数の要因が存在しているが、賃金と物価は緩やかに上昇しており、目標に近づきつつあるとの認識を示してはいるが、同総裁は、依然として、国内では根強いデフレマインドがあり、インフレが抑制されているとの認識を示しており、政府日銀は引き続き強力な金融緩和を追求することにも言及しており、拙速的な円高懸念は弱含みの兆しがある。ただ、トランプ米大統領は同講演で米国第一主義を元に、不公正な貿易慣行に対し警告を発すると共に、市場ではドル高けん制の動きを無視できず、相対的にドルの調整売りが優勢になっている。反面、好調な米経済や米株式市場の推移から判断しても、拙速的にドルを売り下がる外部環境ではなく、今週も波乱含みの展開が予想される。
一方、ドル円は節目のドル円110円割れ以降も実需売りやストップロス優先の展開を強いられる中、上値の重さが徐々に意識されている。日米欧当局の金融政策に対する不透明感もあるが、通貨安競争と同様に、金融引き締め策を打ち出す難しさも共有しており、今後も要人発言次第でどちらにも振れても何ら不思議ではない状況に置かれている。引き続き、相場が動意づくまでは108.00〜110.00円のレンジ幅重視で対応することが賢明であろう。
他方、ユーロドルは1.25台ではユーロ高けん制の動きもあるが、同時にユーロロングが常に意識されており、相対的には同レベルでは一旦清算局面入りと見なした方が無難であり、引き続きレンジ幅1.2350〜1.2500で待機策に努めることが得策であろう。