円キャリートレード加速余地あり!運用先高金利通貨に集中?
予想レンジ
ドル円 112.50〜113.80
ユーロ円 134.50〜136.00
ユーロドル 1.1900〜1.2030
豪ドル円 88.00〜89.30
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先週末の米雇用統計は強弱相混じり、相対的には材料難は否めない中、インフレ率の低迷を背景に世界的な低金利政策が顕在化しおり、日米欧主要国は金融緩和縮小に向けた出口戦略に苦慮している。その中、FRBによる年内3回程度の利上げは既成事実化している状態であるが、NY株式市場は最高値を更新中であり、相対的にドルを買い戻す動きが優勢になっている。また、東京株式市場は26年ぶりの高値圏で推移するなど、日本経済の現状を踏まえれば、デフレ脱却宣言やマイナス金利脱出は時間の問題であり、低金利政策の弊害が問われ始めている。本邦のみならず海外勢などを含めた各金融機関は運用先の手段として、高利回りの外債に集中せざるを得ない相場環境を作り出している。それ故に、キャリートレードの対象通貨としては、主要通貨の中では円が群を抜いている関係上、円安志向が更に深まる可能性がある。補足的になるが、過去3年間のチャート上では豪ドル円、インドネシアルピー円、ベトナムドン円、そして、最も底辺レベルで推移しているトルコリラ円などが上昇余地を残しており。分散投資としての運用先の一環として取り入れることも賢明であろう。
一方、ドル円は113円前後でのもみ合い相場と化しているが、北朝鮮が平壌オリンピックへの参加を表明し、南北朝鮮情勢が一服している以上、下値は限定的になっている。ただ、ドル円114円前後では幾度となく跳ね返されている関係上、戻り売り志向は依然として、根強く、引き続きレンジ幅ドル円112.50〜114.00円で対応することが得策であろう。
他方、ユ―ロドルは利益確定売りに圧される格好で失速気味に1.20割れへと警戒感を強めている。ユーロロングの積み上がっていることもあるが、IMM通貨先物のドルの売り越し額が12月中旬以来の高水準となったことも起因しており、一旦調整局面入りと見なした方が無難であり、当面、レンジ幅1.1900〜1.2050重視でナンピン売買に特化することが賢明であろう。