売買材料多様化、狭いレンジ幅での攻防継続?
予想レンジ
ドル円 110.80〜112.30
ユーロ円 132.30〜133.50
ユーロドル 1.1850〜1.2000
豪ドル円 84.30〜85.50
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市場では今後の米利上げペース並びに米税制改革法案の不安要素も気になるとことであるが、依然として、北朝鮮に対する地政学的リスクが読み切れない段階にあり、相対的にドルの調整売りに追いやられている。現時点では次なる大きな節目であるドル円110円、そして、ユーロドル1.2000台が視野に入りつつある反面、ドルの金利面での優位性を考慮すれば、拙速的にドル売りを敢行する難しさがあり、相場自体の難易度を高めている。
一方、ドル円は米国市場が株式及び債券市場が共に短縮取引であったことも起因しているが、原油価格が上昇基調にあり、もう一段のドルの調整売りを意識せざるを得ない相場環境にある。相対的にはストップロス優先の展開であり、短期的にはドル円110円台も視野に入れる必要性もあるが、ただ、米金利先高観測が残る中、好調な株式市場や米景況感を踏まえれば、過度なドル安期待は自重局面にあり、当面、レンジ幅を110.50〜112.50円まで拡大し、じっくり待機策が一考であろう。
他方、ユーロドルは薄商いの中、ストップロスを巻き込みユーロドル1.19台をクリアーするなど様変わりの様相を呈している。ドル指数は対主要6通貨に対して2カ月ぶり安値を更新していることもドル売りユーロ買いを誘発しているが、先の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で12月の利上げが懐疑的になり始めていることがドルの調整売りを催促しているとも言えるが、FRBの金利正常化が途絶えたわけでもないだけに、ユーロドル1.2000台は時期尚早と見なすのが無難であろう。