ドル円相場膠着度増すも神経質な展開不変!?
予想レンジ
ドル円 113.00〜114.00
ユーロ円 131.80〜133.00
ユーロドル 1.1600〜1.1730
豪ドル円 86.30〜87.50
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トランプ大統領のアジア歴訪は貿易不均衡是正や大規模な商談などから、それなりの成果を上げたと言える反面、米国の税制改革案の軸とも言えるとなる法人税減税が2019年に先送りされたことが嫌気される中、相対的にドルの上昇に歯止めがかかり始めている。元々、大幅な法人税の引き下げ期待がドルや株式市場の押し上げ材料の要因になっていただけに、相場自体は株価との相関性が崩れる中、総じて、相場は再度スタートラインに逆戻りしたとの声も少なくなく、引き続き為替相場は狭いレンジ幅での神経質な展開が予想される。
一方、ドル円は日経平均株価がここ数日間で1,000円超乱高下しているにもかかわらず、113円台半ば前後で膠着度を強めている。基本的には米金利動向に注視せざるを得ないだろうが、現時点では12月のFRBの利上げは織り込み済みとは言え、FRB議長の交代や米税制改革の不確実性が加わり、短期筋並びに機関投資家などは金利先高期待によるドル買いに難色を示し始めるなど相場全般が視界不良の段階にある。引き続き直近のレンジ幅を重視しながら、相場の動意を待ってからの始動が得策であろう。
他方、ユーロドルはドル売りに助長された格好で1.16台半ば前後まで買い戻されてはいるが、地政学的リスクが一服している関係上、1.17台の上値トライには慎重になっている。引き続きドル円と同様に直近のレンジ幅1.1550〜1.1700重視で売買を模索することが一考であろう。