リスク回避の動き視界不良!?
予想レンジ
ドル円 108.50〜110.00
ユーロ円 127.50〜129.00
ユーロドル 1.1650〜1.1800
豪ドル円 85.50〜87.30
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全般的には北朝鮮をめぐる地政学的リスクは一服してはいるが、依然として、トランプ政権に関する運営能力が問われ中、腹心とみられていたバノン主席戦略補佐官の辞任問題まで波及するなど、市場は理解不能のトランプ大統領、そして、北朝鮮金正恩氏の挑発行為に翻弄されている。基本的なファンダメンタルズ分析では米景況感や米金利差との比較を背景にドル買い戻しが優勢ではあるが、そこにリスク回避の動きが加わり、市場は混迷度を深めていると言わざるを得ない。現段階では地政学的リスクが安全資産である円買いに集中してはいるが、実際問題として、日米双方が当事国である以上、過度な円買いがリスク回避手段になるとは言い難い側面がある。
一方、ドル円は節目である110円割れを見たことから下値懸念は払しょくできないが、反面、米当局のドル高けん制の動きは後退しており、引き続き米債券利回りの推移に振り回される展開である。その中、NYダウ平均株価はトランプ政権の不透明感を嫌気し、高値警戒感と共に利益確定売りを伴い、株高期待は損なわれつつあり、上値の重い展開を余儀なくされている。引き続き、直近のレンジ幅108.50〜110.00円で対応することが得策であろう。
一方、ユーロドルは1.17台半ば前後で一進一退が続いている。トランプ政権への不透明感や地政学的リスクを背景に下値は限定的であるが、ユーロドル1.18台ではポジション解消売りが控えており、安易に身動きが取りづらい状況にある。先週と同様にレンジ幅1.1650〜1.1800重視て待機策に努めることが一考であろう。