イベント通過後も未だに出口戦略は視界不良!ポジション調整継続中?
予想レンジ
ドル円 113.30〜114.80
ユーロ円 129.00〜130.50
ユーロドル 1.1330〜1.1480
豪ドル円 85.80〜87.30
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先週末発表された米雇用統計の失業率は4.4%と0.1%悪化したが、内容的には非農業部門雇用者数は予想を上回り、また、平均時給は前月比で0.2%と若干弱まったものの、前年比では2.5%上昇しており、依然として金利先高観測は根強いものがある。その中、NYダウは前日比94ドル高、そして、米債券利回りも軒並み上昇基調を維持しており、米金利正常化への期待は増幅している。ただ、世界的なリスク回避の動きが顕在化しており、未だに視界不良の段階にあり、拙速的にドルを買い上がる難しさがある。
一方、ドル円は日米金利差拡大を背景に一時114円台まで回復し、日米の金政策方針の相違は歴然としており、引き続き底堅い展開が予想される。ただ、米貿易収支において、対日赤字が増幅しており、ドル円115円トライには時期尚早とも見方と共に、利益確定売りや実需売りに圧される可能性も高く、当面、レンジ幅を113.50〜115.00円まで拡大し、同レベル前後からナンピン売買で待機策が賢明であろう。
他方、ユーロドルは米雇用統計後も動意薄の展開にあるが、米債券利回りが同時に上昇しているとは言え、ドイツ債利回りも上昇に転じており、ユーロドル1.14前後で試行錯誤が続いている。ただ、ユーロ円をはじめに、クロス円全般が底堅いだけに、下値は限定的と見なした方が無難であろう。ただ、米欧の出口戦略の面では、ECBがやや遅れをとっており、ユーロドル1.14台半ば上からの高値掴みには要注意だろう。