米金利下げ止まり近し!一過性のドル全面安?
予想レンジ
ドル円 110.00〜111.50
ユーロ円 123.80〜125.30
ユーロドル 1.1200〜1.1350
豪ドル円 81.50〜83.00
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前日に発表された強いADP雇用統計に反して、先週末日発表された米雇用統計が予想を下回る内容だったことが嫌気され、ドル全面安の展開を余儀なくされている。ここ最近ではドル全面安と全面高が繰り返されているように、市場は様々な材料に混迷を極めるなど、安易にどちらにも仕掛けづらい状況にある。相対的には米雇用統計に対する失望感もあるが、基本的には米10年債券利回りが2.2%割れへと警戒感を強めていることがドル売りを誘発しているとも言える。ただ、NY株式市場は史上最高値を更新しており、米景況感は萎えておらず、過度なドル安局面は描きづらい状況に置かれている。
一方、ドル円は株高期待もあるが、日米金利差縮小により、一気にポジション解消売りが優先されている。その中、トランプ大統領のパリ協定離脱発言の衝撃もあり、ドルロングを手仕舞いの動きが散見されており、次なる節目であるドル円110円割れも意識せざるを得ない状況にある。ただ、米景況感の底堅さを背景に6月の利上げを含めて年内2回程度の利上げの確率が高いだけに、拙速的な下値トライには慎重にならざるを得ないだろう。
他方、ユーロドルはドル売りに助長される格好で年初来高値を更新しているが、市場は8日の英総選挙を控える中、最新の世論調査ではメイ首相の保守党と野党労働党の支持率が急接近していることもあり、一旦ポジション手仕舞いのユーロポンド買いが優先されていることもユーロの底堅さに繋がっている。ただ、ユーロ独自の買い材料が希薄なだけに、当面、ユーロドル1.13台以上からの高値掴みには要注意だろう。