地政学的リスクが迷走中!調整主導の展開へ?
予想レンジ
ドル円 110.50〜112.00
ユーロ円 120.50〜122.00
ユーロドル 1.0830〜1.0980
豪ドル円 82.50〜84.00
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北朝鮮問題は米中韓のみならず、中国とロシア両国も絡みながら、迷路に突入した感が強い。米国は北朝鮮とは対話を通じた解決を望むとした上、核攻撃は現実の脅威であり、北朝鮮が核やミサイルの開発を続けるなら、すべての選択肢を排除しないとの米政権の立場を改めて主張している。仲介役でもある中国は北朝鮮に対し、説得工作に励んでいる模様であるが、未だに進展したとは言い難い状況にあり、市場の不透明感を更に深めている。その中、トランプ米大統領は就任100日目の演説を行い、もうこの国を他国の好きなようにはさせないと述べたほか、株価の上昇や雇用の増加などの成果を強調しており、米国第一だとアピールするなど、昨年の大統領選における強気姿勢はいっこうに崩しておらず、引き続き北朝鮮問題が早期に収束する可能性は低くなっている。
一方、ドル円は地政学的リスクが後退した訳ではないが、相対的には有事のドル買いに後押しされる格好で底堅い展開も見せている。今週は連邦公開市場委員会(FOMC)、米雇用統計の発表、そして、7日にはフランス大統領選挙の決選投票が予定されており、総じて、積極的な売買は手控えざるを得ない状況に置かれている。また、本邦の大型連休を控える中、本日は中国や英国をはじめ欧州の大半の市場でメーデーのため休場となる関係上、基本的には相場の動意を待ってからの始動が得策であろう。
他方、ユーロドルはポンドの急騰も手伝い、やや連れ高現象で底堅い展開ではあるが、反面、米ドルを買い戻す動きも散見されるなど、安易にどちらにも仕掛けづらい状況にある。引き続き直近のレンジ幅1.0800〜1.1000重視で待機策に努めることが賢明であろう。