地政学的リスクの着地点探し!視界不良継続?
予想レンジ
ドル円 108.00〜109.50
ユーロ円 114.50〜116.00
ユーロドル 1.0550〜1.0700
豪ドル円 81.50〜83.00
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北朝鮮をめぐる地政学的リスクが強まる中、弱い米経済指標も重なり、市場はドル売り及び円買いに波及している。米トランプ大統領がシリア対して、再度空爆を実施したことから、市場は否応無しに北朝鮮情勢に向けられている。ここしばらくは、一触即発の状況にあるだけに、相対的にポジション解消が急がれており、ドル円の下値の目途が立ちにくい相場環境にある。いずれにしても、未だにトランプ大統領の思考回路が判断しかねない段階である以上、安易なポジショニングは禁物と言わざるを得ないだろうが、質への逃避を背景とした米債券利回りの低下が続く限り、ドルを買い戻す動きは限定的になっている。
一方、ドル円は、今回の地政学的リスクが中国並びにロシアが間接的に関与しているだけに、如何に着地点を見出せるかに掛かっている。早期に沈静化する可能性は高い反面、米国の軍事介入が本格化する可能性も否定できない以上、相場の難易度は最高レベルに達していると見なした方が無難であり、基本的には相場が大きく動意づいてからの始動に専念することが得策であろう。米債券利回りの低下が恒常化すれば、FRBの利上げ観測が後退すると共に、次なる節目ドル円105円前後も意識せざるを得ない。ただ、早期に沈静化すれば、ドル円110円前後までの急反発も考慮しなければならず、当面、一過性の乱高下を想定した上で臨機応変な売買が求められる。
一方、ユーロドルはイースタ―休暇明けの週末には、仏大統領選が控えているが、最新の世論調査ではユーロ離脱派のルペン氏劣勢との見方が支配的ではあるが、先の英EU離脱投票や米大統領選挙などでは世論調査の結果が反映されなかっただけに、依然として、市場には不透明感を踏まえた戻り売り優勢の状況には変わりがない。