トランプラリー終焉近し!混迷を極める相場展開?
予想レンジ
ドル円 110.50〜112.00
ユーロ円 118.00〜119.50
ユーロドル 1.0600〜1.0750
豪ドル円 84.30〜86.80
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トランプ政権の今後の政策や運営能力が問われる中、ダドリーNY連銀総裁は2017年の利上げ回数はデータ次第であるが、米経済は予想通りの推移が続いているとした上、年内あと2回の利上げが妥当と述べている。一方、ブラード・セントルイス連銀総裁は米経済が活発化しているように思えず、低成長モードにあり、予防的な利上げは必要ないと述べるなど、トランプ政権の不透明感を踏まえながら、今後の米利上げ観測まで揺らぎ始めている。いずれにしても、トランプ大統領の公約の一つであるオバマケアの廃止が頓挫する中、メキシコの壁構築も財政難を背景に来年以降に延期、また、大型減税も実現不可能との声も少なくなく、本来ならばトランプラリーの終焉を迎えたと言っても過言ではないだろうが、支持率確保のためには何が飛び出すかはわからないだけに、引き続き相場が動意づいてからの始動を心掛けるべきであろう。
一方、ドル円は新年度相場入りの関係上、もみ合い相場が予想される中、トランプ大統領は公正な貿易に関する大統領令に署名し、貿易赤字の国に対して各国ごとの原因調査を命じる旨を強調している。再び、市場はドル高けん制の動きに振り回される可能性から円買いに波及している。ただ、基本的には米債券利回りの伸び悩みがドル売りの主因であり、一過性のドル売り局面と見なした方が無難であろう。
他方、ユーロドルはポンドの調整買いの影響もあり、上値の重い展開が予想されるが、ポンド自体はEU離脱を背景に戻りは限定的になっており、下値は限定的と言えるだろう。引き続き直近のレンジ幅1.0600〜1.0750を重視し売買を模索することが賢明であろう。