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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

過剰反応禁物!相場の動意待ち継続?

予想レンジ
ドル円     112.30〜114.00
ユーロ円    119.00〜120.80
ユーロドル   1.0530〜1.0680
豪ドル円    85.80〜87.30

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NYダウは小幅高ながらも史上最高値を更新しており、また、イエレンFRB議長を筆頭に各米連銀総裁のタカ派的発言により、米金利先高観測は根強いものがあるが、反面、トランプ大統領による経済対策への過剰期待が先行している嫌いもあり、相対的にドルの調整売りが優勢になっている。トランプ政権下での閣僚辞任騒動などもあるが、相次いで繰り出している経済対策の具体性が見えてこないだけに、市場は一旦株式市場に対する高値警戒感を踏まえながら、安易なドル買い戻しに繋がっていないのが現状であろう。

一方、ドル円は115円台の上値の重さを意識しながら、徐々に下値を探る展開を強いられてはいるが、依然として、日米金利差拡大が歴然である以上、拙速的に売り下がる外部環境ではない。いずれにしても、本日は米休場も控えてはいる関係上、狭いレンジ幅での攻防が予想されるが、当面、目先の株式市場や債券市場に振り回されることなく、相場の動意を待ってからの始動が賢明であろう。

他方、ユーロドルは1.07台が重石になっている反面、ドルの調整売りに助長され、1.06前後でどちらにも仕掛けづらい状況が続いている。引き続きレンジ幅を1.0500〜1.0700まで拡大し、ドル円と同様に拙速的な売買を手控えて、じっくり待機策が一考であろう。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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