米国分断の危機!深読み禁止の相場展開?
予想レンジ
ドル円 113.50〜115.50
ユーロ円 121.50〜123.50
ユーロドル 1.0550〜1.0750
豪ドル円 85.50〜87.50
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市場がトランプ45代米大統領誕生に注目が集まる中、演説では選挙キャンペーンの内容を踏襲する格好でアメリカ第一主義を貫く姿勢を示したにすぎない。米国保護を前提にTPPからの離脱、そして、NAFTAへの再交渉を正式に表明するなど、事前予想通りの結果であり、また、具体的な経済政策やインフラ設備には触れておらず、市場の反応は限定的になっている。いずれにしても、支持率が過半数割れの40%の新大統領誕生なだけに、米国分断の危機にあるとの声も少なくなく、大統領の任期である4年間ももつかどうかも懐疑的になっている。いずれにしても、今回の異例づくめな米大統領への警戒意識がある以上、当面、新政権が如何なる政策方針を繰り出すのかを見極めてから始動が賢明であると同時に、少なめの売買で対応することが一考であろう。
一方、ドル円は潜在的なドル高けん制を背景に、ドル円115円台の上値の重さが意識されている。当面、株式や債券利回りの動向に注視しながらの相場展開が予想されるが、上値限定と判断し、ドル円115円台以上からのロングは自重局面と見なした方が賢明であろう。
他方、ユーロドルの足元は1.07台を回復したことから底堅い展開を見せてはいるが、依然として、英EU離脱問題が再燃する中、ポンド売りとドル高けん制の動きに助長された側面があり、ドル円と同様に高値掴みに要注意と言えるだろう。