トランプ劇場開演中!視界不良の相場展開?
予想レンジ
ドル円 113.50〜115.50
ユーロ円 121.00〜122.80
ユーロドル 1.0550〜1.0730
豪ドル円 85.00〜86.80
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今週は20日のトランプ氏大統領就任が最大のビッグイベントになるだろうが、当面、トランプ劇場が即座に終焉する可能性は低く、為替並びに株式市場も同氏の一言一句に翻弄されるだけに、総じて、拙速的な売買は控えざるを得ない状況にある。市場にはトランプ氏によるアメリカ第一主義政策に対する警戒感と期待感が錯綜しているが、足元の米経済のファンダメンタルズの強さを背景にFRBの利上げ期待が根強いだけに、ドルの調整売りは限定的に見なした方が得策であろう。
一方、ドル円はトランプ氏の発言を受けて、相対的にポジション調整色を強めている。同氏は貿易収支改善に固執しており、更なる円高対策が求められる時期が到来するであろうが、現時点では為替操作国と認定している中国が標的になるが、遅かれ早かれ円相場にも波及する恐れがあり、ドル円110円割れシナリオも考慮しなければならないだろう。その中、ドル円115円台では実需や利益確定売りに圧される格好で114円台半ば近辺まで押し返されている反面、ドル円114円割れでも実需や利食い局面に差し掛かっており、往来相場の様相を呈している。市場全般が疑心暗鬼の中、どちらにもブレ易い相場環境にあり、引き続きレンジ幅を113.50〜115.50円まで拡大し、相場が動意づくまではじっくり待機策が賢明であろう。
他方、ユーロドルもドル売りに助長される格好で1.07台に向けて着実に上昇気配を見せてはいるが、更なるユーロ買い戻し材料は皆無に等しく、高値掴みには要注意の段階に差し掛かっている。