トランプ相場への期待感・不信感が同居、難解な相場展開!?
ドル円 117.00〜118.50
ユーロ円 121.80〜123.30
ユーロドル 1.0350〜1.0500
豪ドル円 84.30〜85.80
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年明けの市場は中国の12月財新製造業PMIが上振れたことを好感し、上海総合指数が上昇、そして、12月の米ISM製造業景気指数が強い内容であったことからNYダウ平均株価が119ドル高と堅調に推移、また、米国10年債利回りが下げ止まりの様相を呈していることから相対的にドル買いに波及しつつある。その中、昨年末に中国当局が人民元指数の構成通貨を13から24に増やし、ドルのウェートを約26%から約22%に低下させると発表しており、今後のドルの圧迫材料になる可能性との見方も少なくなく、ドルの更なる上昇局面ではドルの調整売りが散見されるなど、昨年に続きトランプ相場を背景に難解な相場展開が予想される。
一方、ドル円は依然としてFRBの利上げへの期待は根強く、再びドル円120円を目指す展開は意識せざるを得ない反面、市場には既に株価に対する過熱感と共に、過度なドル高警戒論も台頭するなど、積極的にどちらにも仕掛けづらい相場環境に直面している。昨日は米景況感改善を背景に一時ドル円118台半ば前後まで上昇したが、米株と長期金利が上げ幅を縮小したことから上げ幅を解消するなど波乱含みの展開が予想されるだけに、当面、直近のレンジ幅ドル円116.50〜118.50円重視で臨むことが一考であろう。
他方、ユーロドルは年末にかけて一時1.05台半ば前後まで上昇したが、あくまでもドルの調整売りの段階に過ぎず、利益確定売りに圧される格好で1.04台前半まで下落基調を強めている。相対的にユーロ諸国にも米国と同様に保護主義的な発想が浮上しており、足並みの乱れを背景に引き続き戻り売り優先の展開に追いやられている。