株高期待強まるもドル円120円達成に赤信号!?
予想レンジ
ドル円 116.50〜118.50
ユーロ円 121.80〜123.50
ユーロドル 1.0350〜1.0530
豪ドル円 83.30〜85.00
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先の第3四半期の米GDP確報値に続き、米住関連も上昇修正されるなど、相対的には米景況感を裏付ける内容であるが、クリスマス休暇の影響もあり、市場は全般的に反応薄の状態に陥っている。その中、マーケットは引き続きトランプ次期大統領が豪語している大型減税やインフラ投資により、ドル買い及びNYダウ20,000ドルに向けたけん引役になっているが、同氏による具体案が見えておらず、市場には過剰期待が先行しているとの声は少なくない。一旦、ドルの調整局面を迎えていると見なし方が賢明であり、相場が大きく動意づいてからの始動が一考であろう。
一方、ドル円は120円を視野に足踏み状態が続いているが、市場の雰囲気は急ピッチの円安に懸念を抱き始めており、日米金利差拡大を背景としたドル買いニーズは調整局面を迎えている。ドルのけん引役である米利上げが実施された直後であり、世界的な過剰流動性資金が株式市場に流入しやすい相場環境にあり、相対的に、米債券利回りの上昇を阻んでいる感が強いため、拙速的なドル買いは自重局面にある。
他方、ユーロドルはドルの調整売りに助長される中、一時1.05台に迫る展開を見せているが、ユーロショートの巻き戻しも一巡した可能性があり、利益確定売りに圧される格好で上げ幅を縮小するなど、改めて、1.05台の上値の重さが意識されている。ECBは量的緩和(QE)の拡大ペースを縮小する方向にあるとは言え、日本と同様にマイナス金利の是非が問われている段階である以上、積極的に買い上がる相場環境には至っていない。