ドル円120円折り返し地点!過剰期待先行?
予想レンジ
ドル円 117.30〜119.00
ユーロ円 122.50〜124.00
ユーロドル 1.0350〜1.0530
豪ドル円 85.00〜87.00
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FOMCが通過し、長期金利の上昇基調が維持されていることがドル買いの押し上げ材料となる中、来年1月に就任するトランプ次期大統領の政策に対する期待感は引き続き根強いものがあることが改めて意識されている。その中、投機筋もクリスマス休暇が迫っていることもあり、相対的に調整色を強めている。今日から明日にかけて日銀の金融政策決定会合が開かれるが、今回の会合での政策変更は期待薄であるが、急ピッチの株高および円安を受けて、10年債利回りがマイナス圏を脱却していることから、短期市場におけるマイナス金利の動向も含めて、何らかの対策を練られる公算も残されている。
一方、ドル円は日米金利差や株高基調を背景に、引き続き底堅い展開が予想されるが、依然として、118円台半ば前後から利益確定売りや実需売りが控えており、ドル円120円トライにはやや慎重気味になっている。これから更に上昇度を高めるためには、NYダウ20,000ドルと共に、日経平均20,000円台乗せが欠かせない条件であろうが、トランプラリーの根源である大型減税やインフラ投資への過剰期待と共に、株高並びにドル高に対する過熱感も意識される中、IMM通貨先物市場における円ショートが急速に積みあがっており、市場参加者としては、常に急落に備えたシナリオを考慮せざるを得ない状況にある。当面、直近のレンジ幅117.00~119.00円を重視した上、少なめの売買で対応することが一考であろう。
他方、ユーロドルは戻り売りが優先される中、節目とみられていた1.05割れが実現したことから、より一層下値懸念が強まっているが、反面、ユーロドルの割安感と米ドル高が相混じり、安易にポジションをどちらにも仕掛けづらい相場環境に直面している。当面、相場が大きく動意づいてからの始動が賢明であろう。