ドル円115円視野も急落の危機も同居!?
予想レンジ
ドル円 112.30〜114.00
ユーロ円 118.50〜120.50
ユーロドル 1.0500〜1.0680
豪ドル円 83.00〜85.00
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市場は先週の米感謝祭に続いて、ブラックフライデーの影響もあり、全般的に様子見モードを強めているが、トランプ氏の経済政策への期待から景気の先行き期待が高まる中、NYダウは前日比68ドル高と堅調に推移し、ドル買いの流れに収束感は見えてこない。投機筋並びにヘッジファンド勢などは、一旦、ドル円105円や110円前後ではドルショートに転じていたが、一本調子のドル買いに裏切られる格好で損失確定買いを余儀なくされている。間もなくドル買いに歯止めかかかるであろうが、現時点ではドル円115円になるのか、それとも120円なのかは定かではなく、市場全般は危機感を強めながらドル買い戻し志向に追いやられている。政府日銀としては、加速的な円安が長年のデフレ脱却、そして、黒田日銀総裁の念願でもあるインフレ2%達成への道が早まるだけに、総じて、トランプラリーを歓迎していると言わざるを得ない。ただ、トランプ新政権がどこまでドル高を容認するかは懐疑的であるため、常にドルの反動売りに備えたポジショニングが求められる。
一方、ドル円は110円台で安定的に推移しており、下値懸念は希薄になっている。米金利先高観測の強まりが主なドル買い要因ではあるが、世界経済の不透明さが増す中、日欧のマイナス金利導入に対して、米利上げが現実味を帯びている以上、機関投資家などの投資手段がドルロングに限られていることも、ドル買い戻し志向を強めている。また、市場心理としても、ドル円120円は年初レベルの円安局面でもあり、ドル円114円台乗せとなれば、遅かれ早かれ115円トライは時間の問題と見るべきであろう。
他方、ユーロドルは特に買い材料もない中、1.05台で低迷しているが、相対的に1.05トライには慎重を強めているが、ドル円と同様にドル買いに弾みがつけば、再度1.05トライを視野に入れる必要があるだろう。