トランプショック消化は時期尚早!?
予想レンジ
ドル円 105.50〜107.30
ユーロ円 114.80〜116.80
ユーロドル 1.0750〜1.0950
豪ドル円 79.50〜81.30
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先の米大統領選後は米債券利回りの上昇が手伝い、株高並びに円安傾向を強めている。トランプ新大統領における積極的な財政政策期待でインフレの高まりを背景に長期金利の上昇がドル買いを促す要因である。また、米金利差との拡大を好感する中、米10年債利回りが2.1%台まで上昇しており、機関投資家並びにヘッジファンなどにとっては魅力的な投資手段になっている。ただ、米債券購入にマーケットが集中する可能性もあり、更なる金利上昇をもたらすかは懐疑的になっている。
一方、ドル円はNYダウが史上最高値を連日更新する中、107円目前と約3ヶ月半ぶりの円安水準にあり、好意的に見れば、トランプショックは無難に消化した感が強いとは言えるだろう。ただ、FRBが金利先高観測を背景に12月に利上げに踏み切るかどうか五分五分の段階にあり、株価も含めて過度な円安期待は自重局面に差し掛かっているのかもしれない。
他方、ユーロドルは引き続き戻り売りに圧されて下値を探る展開を強いられている。当面、ドル円と同様に金利差拡大を背景に買い戻す動きは鈍くなっているが、ポンド安が一服しており、積極的に売り下がる難しさも否定できない。ユーロドル1.08前後では割安感を踏まえたユーロショートの巻き戻し現象が起こる可能性があり、引き続きレンジ幅を1.0750〜1.1000まで拡大し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが得策であろう。