揺れる米大統領選挙の行方!レンジ拡大で対応賢明?
予想レンジ
ドル円 103.00〜105.00
ユーロ円 113.80〜115.80
ユーロドル 1.0950〜1.1150
豪ドル円 78.30〜80.00
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明日の米大統領選挙に注目が集まる中、先週末発表された10月米雇用統計では非農業部門雇用者数は事前予想を下回ったものの、前回値が大きく上方修正されている。また、平均時給の伸びが予想を上回るなど、雇用統計全般は米景気の底堅さを裏付ける内容になっており、年内12月の利上げ観測期待は強まっている。その中、大統領選の世論調査でトランプ候補が猛追している旨が伝えられており、短期筋としても、積極的な取引を手控えられざるを得ない状況に置かれていたが、本早朝に、FRBはクリントン氏のメール利用問題には問題なしとの報道があり、トランプリスクは急速に萎えており、ドルを買い戻す動きが顕著になるなど、相場環境は一変している。
一方、ドル円は、依然として、米大統領選の結果を見極めるまでどちらにも積極的に仕掛けづらい状況にあるが、FRBの報道を受けて、ドル円104円台を一気に回復しており、底堅い展開が予想される。仮にトランプ氏勝利となれば、円相場や株式相場にとって最悪事態が避けられない情勢であっただけに、市場には安堵感が広がりつつある。ただ、依然として、神経質な展開が予想されるだけに、相場が大きく動意づくまでは、引き続きドル円103.00〜105.00円のレンジ幅で静観するのが正解であろう。
他方、ユーロドルはポンドが対ドルで1.25台まで上昇する中、米大統領選挙への警戒感を踏まえて、リスク回避のユーロ買いと共に、ユーロショートの巻き戻しも急を告げていたが、今回のFRBの報道により、米大統領選挙後の戻り売りも意識しながら、伸び悩みの兆候を見せ始めている。当面、ドル円と同様に、1.0950〜1.1150までレンジ幅を拡大し、同レベルからナンピン売買で対応することが賢明であろう。