新たな材料待ちも潜在的なドル買い志向健在!?
予想レンジ
ドル円 104.30〜105.80
ユーロ円 114.30〜115.80
ユーロドル 1.0900〜1.1050
豪ドル円 78.80〜80.30
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先週末発表された第3四半期の米GDP速報値は+2.9%となり、事前予想(+2.6%)を上回ったことを受けて、一時ドル買いの動きが強まったものの、今回のGDP数値のみで12月の米利上げをイメージできる程の内容ではなく、ドルの上昇は限定的になっている。その後、FBIが米大統領選で優位に立っているクリントン氏がメールサーバーを使って機密事項が送信したかどうかを再調査すると述べたことから、ドルの戻り売りが優先されている。引き続きクリントン氏勝利のシナリオには大きな変化はないが、市場は一旦ドルロングを解消する動き追いやられている感が強い。ただ、米10年債利回りは1.085%前後で高止まりしており、更にドル売りを促すには新たな材料が必要であろう。
一方、ドル円105円台の賞味期限は短期間ではあるが、潜在的な日米金利差拡大を背景に下値は限定的であり、再び105円トライとなれば、更なる上値トライは視野に入れたほうが方が賢明であろう。今週は日銀並びにFOMCが控えており、引き続き105円前後での攻防が予想されるが、基本的には控えめなポジショニングで臨機応変な売買シナリオが求められる。
他方、ユーロドルは特筆すべき買い材料はない中、1.1000近辺まで切り返されている。IMMシカゴ通貨先物市場では、ユーロショートが123,856枚まで積みあがっている関係上、短期筋としても、下値トライには慎重になり始めている。引き続き戻り売り優勢の展開には変わりがないが、当面、1.0900〜1.1050のレンジ幅重視で売買を模索することが一考であろう。