金融政策の限界!混迷を極める相場展開?
予想レンジ
ドル円 103.50〜104.80
ユーロ円 113.50〜115.00
ユーロドル 1.0900〜1.1080
豪ドル円 78.50〜80.00
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中国経済指標の悪化材料が広がる中、世界経済への影響が懸念されているが、すでに、超低金利政策並びに金融政策による景気浮揚の限界も問われ始めるなど、市場はますます混迷を極めている。その中、先週末、注目されたイエレンFRB議長からは、特に金融政策に対して言及はなかったが、インフレ期待は金融政策に左右されるが変えるのは時間がかかると慎重姿勢を示している。そして、ダドリーNY連銀総裁は次回の利上げは年内にも予想されるが、インフレ期待は抑制されており、利上げに緊急性はないとややトーンダウンしている。
一方、ドル円は米利上げ期待が広がる中、底堅い展開を見せているが、引き続きドル円105円前後では実需やオプション、そして、利益確定売りが散見されており、拙速的に買いあがる雰囲気ではない。更なるトライには年内の利上げを確実視する材料が必要であるが、米当局としては、英EU離脱を背景としたポンド急落やドイツ金融機関の破たんリスクによるユーロ安が進行中であり、更なるドル高には警戒感を強めるなど、円相場は神経質な展開を余儀なくされており、当面、ドル円103.50〜105.00円のレンジ幅重視で売買を模索することが賢明であろう。
他方、ユーロドルは売り優勢の中、節目である1.10ドルを割り込んでいる。ドル高の流れがユーロドルの圧迫材料になっているが、ドラギECB総裁は今後も緩和姿勢を強調しており、欧米の金融政策の相違を背景に、戻り売り優勢の展開には大きな変化はみられていない。ただ、ユーロポンドの買戻しやユーロショートの巻き戻し現象などを背景に、下値余地は少なくなっており、当面、レンジ幅を1.0900〜1.1100まで拡大し、相場の動意を待ってから始動が賢明であろう。