株高円安期待の中、ポンド暴落で波乱含みの展開継続!?
予想レンジ
ドル円 103.00〜104.50
ユーロ円 114.80〜116.30
ユーロドル 1.1100〜1.1250
豪ドル円 78.00〜79.50
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先週末に発表された注目の9月米雇用統計は失業率が5.0%、非農業部門雇用者数は15.6万人増といずれも事前予想を下回る結果を受けて、相対的にドルロングを解消する動きが広がりつつあるが、数値自体は想定範囲にあるだけに、市場は、依然として、12月の米利上げ期待は温存されており、米金利差拡大を背景としたドル買戻しが優勢と見なした方がリスクの軽減に繋がるであろう。ただ、マーケットはポンド暴落の後遺症を踏まえて、全般的にかなり神経質になっていることは否めない。市場ではポンドの急落はオランド仏大統領が英国との離脱交渉に強硬姿勢で臨むよう呼び掛けたことが一要因とも言われているが、様々な憶測が飛び交っている現状では、当面、ポンドの下値のメドがある程度判明するまでは、いずれの通貨も積極的な売買は自重せざるを得ない相場環境にある。
一方、ドル円は日米市場が休場を背景に薄商いの中、ポンドの急落がマーケットを震撼させており、一時円買いに走る場面もあったが、NYダウ平均株価が堅調に推移しており、本日の日経ダウ17,000円台が確実視されるなど、底堅い展開が予想されるが、同時にドル買い並びにユーロ買いが相混じる展開となっており、ドル円は103円半ば前後で身動きがとりづらい状況にある。当面、レンジ幅を102.50〜104.50円まで拡大し、同レベル前後から少なめのナンピン売買が一考であろう。
他方、ユーロドルはポンド安に翻弄されるも、ユーロポンド売りに助長される格好で1.11台半ば前後で試行錯誤が続いている。引き続き戻り売り優先の展開には変わりがなく、ポンド相場が落ち着きを取り戻すまでは、下値は限定的と見なしたほうが賢明であるが、直近のレンジ幅1.1100〜1.1250を重視し、ドル円と同様に同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。