ドル円105円に向けて着々と進行中!?
予想レンジ
ドル円 103.30〜104.70
ユーロ円 115.00〜116.80
ユーロドル 1.1080〜1.1230
豪ドル円 77.80〜79.50
***********************
先週末に米労働省が発表した8月米雇用統計は、非農業部門雇用者数の伸びが15.1万人と市場予想の18万人に届かず、失業率は4.9%と前回並みの水準にとどまり、また、平均時給が前月比+0.1%と前回よりも低水準になったことが嫌気され、市場では9月の利上げ期待が急速に萎えている。その中、ポジション解消売りを誘いながらドルは一旦全面安の展開を強いられたが、最終的には年内の利上げ期待を踏まえ、下げ幅を縮小して引けるなど、引き続き直近のレンジ幅での売買が功を奏している。
一方、ドル円は米雇用統計の悪化を受けて、103円割れと危機感を強めたが、年内の利上げ期待を背景に一時的現象に留まっており、改めて、下値の底堅さが意識される。連邦準備理事会(FRB)による9月の利上げの可能性はほぼ消滅したとは言え、7月の雇用者数は27.5万人増と上方修正されており、数値的には利上げ体制は着々と進行している。遅かれ早かれドル円105円トライに向けたポイショニングが賢明であろう。
他方、ユーロドルはドル全面安を背景に、一時1.12台半ば近辺まで回復したものの、引き続き戻り売りに圧される格好で1.11台半ば前後まで押し返されるなど、改めて上値の重さが意識されている。ただ、早期米利上げ観測が後退していることもあるが、ユーロショートの進捗状況、そして、ポンドが回復基調にあるため、下値は限定的と見なし、当面、レンジ幅1.1100〜1.1250を重視し、売買を模索することが一考であろう。