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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

ドル円100円割れで相場観は視界不良!?

予想レンジ 
ドル円     99.50〜101.30
ユーロ円    112.50〜114.00
ユーロドル   1.1200〜1.1350
豪ドル円    76.50〜78.00

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市場は依然として9月利上げはないとの見方が支配的であるが、市場参加者が激減する中、NY株式市場に対する過熱感もあり、NYダウ平均株価は前日比84ドル安で引けており、相対的にドルの調整売りが優勢になっている。その中、ダドリーNY連銀総裁は利上げの時期に近づいており、9月の利上げはあり得るとの見解を述べている。また、ロックハート・アトランタ連銀総裁は第2四半期のGDPへの悲観的見方は行き過ぎとした上、少なくとも年内1回の利上げは適切と述べており、更なるドルには慎重になっている。

一方、ドル円はドル売り優勢の中、一時節目である100円を割り込むなど警戒感を深めている。本日も日経平均株価の続落が予想されており、買い戻しの動きは限定的と言わざるを得ないが、短期筋の仕掛けも一巡した可能性が高く、当面、ドル円99.50〜101.00円のレンジ幅での攻防が予想される。ただ、米利上げ時期が早まったとしても、世界経済を取り巻く不透明さを背景に、最小限の引き上げ幅に収まる可能性が高く、拙速的なドル買いは不発に終わる公算も高いだけに、相場自体は膠着度を強める可能性が高いだろう。。

他方、ユーロドルは特筆すべき買い材料の無い中、ドル売りに助長される格好で足早に1.13前後を窺がう展開になっているが、既に清算局面を迎えており、1.13前後からのロングは自重し、引き続き戻り売り優勢と見なした方が無難であり、1.1200〜1.1350のレンジ幅を駆使して少なめの売買で対応することが一考であろう。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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