ヘリコプタマネー旋回中!株高円安期待増幅?
予想レンジ
ドル円 105.50〜107.00
ユーロ円 116.80〜118.30
ユーロドル 1.1000〜1.1150
豪ドル円 79.80〜81.30
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先週のトルコで軍の反乱が未遂に終わり、相対的に相場自体は落ち着きを取り戻している。先週末に発表された6月の米小売売上高や鉱工業生産、そして、米消費者物価は予想を上回る内容であり、市場にはインフレ期待を促す傾向にあり、米利上げ期待が再燃しつつある。ただ、英国のEU離脱交渉を背景に9月の利上げは先送りさせられる可能性があり、拙速的なドル買いにはやや懐疑的になっている。
一方、ドル円は英EU離脱への警戒感が一服する中、安倍首相の大胆な経済対策や日銀の追加緩和期待を背景に、株高基調を踏まえながら円売りに安堵感が生じている。ただ、市場には先行き不透明感が顕在化しており、更なる上昇局面では、一旦利益確定売りに圧される公算が高く、当面、105〜107円までレンジ幅を拡大し、売買を模索することが賢明であろう。一部ではヘリコプターマネーや日米金利差拡大などを背景に、ドル円110円台回復との楽観的な見方も少なくないが、利上げ観測が確実視されるまでは緩やかな上昇局面と捉えた方が一考であろう。
他方、ユーロドルは英首相が誕生後、初めてフランスとの会合が予定されており、離脱交渉の動向に注目される中、相変わらず、1.10台半ば前後で一進一退を繰り返しており、拙速的な売買は手控えざるを得ないが、引き続き1.1000〜1.1150のレンジ幅で注視せざるを得ないだろう。