通貨安競争一服も! ドル売りの根拠は希薄?
予想レンジ
ドル円 113.00〜114.50
ユーロ円 126.00〜127.80
ユーロドル 1.1050〜1.1230
豪ドル円 85.00〜86.80
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先のECB理事会以降、荒っぽい展開を強いられているが、中国が人民元の中心レートは大幅引き上げると共に、各主要通貨が通貨安競争から脱したとは言い難いが、国際エネルギー機関(IEA)は原油相場が底打ちした可能性を指摘するなど、相対的にリスク回避の動きは弱まりつつある。その中、NYダウ平均株価は前日比218ドル高と順調に推移し、再び17,000ドル台を回復するなど、相場全般が落ち着きを取り戻しつつある。ただ、中国経済の封透明感が払しょくされない限りは、未だに、投資家心理は揺れ動いており、目先の調整局面と見なし方が無難であり、積極的なポジショニングには慎重にならざるを得ないだろう。
一方、ドル円は明日の日銀金融決定会合に注目が集まる中、政策面では、ECBのようなマイナス金利拡大は見込めないが、政府日銀による景気刺激策(株高・円安)への期待が増幅中であり、相対的に円売りに弾みがつきやすい外部環境になっている。そして、日欧のマイナス金利導入を背景に、金利面では優位性のある米ドルの買戻しにも妙味が生じ始めており、ドル円114円台トライは時間の問題であろうが、反面、ドル円115円に対する抵抗感は強く、当面、113.00〜114.50円のレンジ幅で売買を模索することが賢明であろう。
他方、ユーロドルはECBによる追加緩和策の見直しを踏まえて、足早に1.12台まで買い戻されたが、流石に同レベルでは利益確定売りが優先されるなど、既にECB理事会の追加緩和策は賞味期限切れとの声も少なくなく、マイナス金利拡大懸念を背景に、引き続きユーロの戻り売りが優先され易い状況には変わりがないだろう。