新年早々ドル円120円トライには慎重!?
2016年の正月早々でもあり、市場は全般的に模様眺めの展開を余儀なくされているが、先のFRBの利上げ実施以降は米金利差拡大を背景にドルを買い戻す動きの中に、世界経済の不透明感を踏まえた円買いがやや加速している傾向が続いている。ただ、相対的にはドルロングの積み上がりが懸念されており、また、FRBが更に利上げするには視界不良との見方が支配的になっており、ドルの更なる上昇局面でのリバウンドを警戒する向きも少なくない。
一方、ドル円は120円割れ目前で試行錯誤が続いているが、同レベルでは一旦利益確定並びに実需買いが散見されており、短期筋としても、ドル円120円トライに慎重になっている。その中、株価動向を左右している原油価格は1バレル37ドルと下げ渋りの段階にあり、日経平均株価への上昇期待などを踏まえて、ドル円の下値は限定的になっているが、引き続きドル円119.50〜121.00円のレンジ幅重視で臨むことが得策であろう。
他方、ユーロドルは欧米金利差拡大を背景に1.09割れと戻りの鈍さが指摘されている。たた、ユーロドル1.08台ではユーロ−ショートの積み上がりによる買い戻しの動きが幾度となく繰り返されており、ドル円と同様に1.08前後からのショートは自重局面にあると言わざるを得ないだろう。