材料出尽くし感でもみ合い相場に逆戻り!?
予想レンジ
ドル円 122.50〜123.80
ユーロ円 133.00〜134.50
ユーロドル 1.0800〜1.0950
豪ドル円 89.50〜91.00
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先週末発表された米11月雇用統計は市場予想を上回る中、米株式市場ではNYダウが369ドル高と大幅に反発して引けるなど年内のFOMCにおける利上げと共に米経済の回復基調を裏付ける内容である。その中、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁12月に利上げすることは金融政策の不透明さを減らすとしたほか、物価の安定を伴った持続的な経済成長の継続に役立ち、米経済は金融危機による落ち込みから脱却し、正常な状態に近づいていると述べるなど、各連銀総裁は利上げに前向き姿勢を示している。ただ、米債券市場は軒並み低下傾向を示しており、来年以降の利上げペースが緩やかになるとの観測は払しょくできておらず、更にドル買いを強行する難しさも台頭している。
一方、ドル円は再び123円台を回復しており、底堅い状況にあるが、膨れ上がっているドルロングの進捗状況がはっきりとは掴めておらず、未だに波乱含みの展開を余儀なくされている。ただ、NYダウの大幅な上昇の流れを引き継ぎ、日経平均株価2万円台への回復期待が膨れており、ドル円123円割れからのショートは自重局面にある。
他方、ユーロドルは、買い一巡後は調整売りが優先されており、改めて、ユーロドル1.1000台の上値の重さが意識され始めている。その中、ドラギECB総裁はNYでの講演において、引き続きECBは必要に応じて更なる措置講じるとした上、ECBの刺激策は予定通りの効果を発揮しているとした上、インフレは目標以下で推移しているが、遅延なしにインフレ目標に到達するだろうと希望的観測を述べている。ただ、中銀預金のマイナス金利導入がユーロの足かせになっており、ユーロショートの巻き戻し後の反動売りが警戒されており、当面、ユーロドル1.09台以上からの高値掴みには要注意と言わざるを得ないだろう。