株高・円安の満足度高し!日銀追加緩和策温存?
予想レンジ
ドル円 120.30〜121.80
ユーロ円 132.00〜133.80
ユーロドル 1.0900〜1.1050
豪ドル円 85.00〜86.50
***************************
先のFOMCを受けて、市場では年内利上げ期待を踏まえながら、米国債利回りは上昇基調を強めており、日米欧の金利差拡大を背景にドルを買い戻す動きが優勢になっている。その中、昨日発表された第3四半期の米GDPは前回よりも在庫投資の減少や輸出の伸び悩みが圧迫しているものの、個人消費や設備投資は堅調に推移しており、米経済の回復基調を表しており、年内の利上げ観測は未だに根強いものがある。
一方、ドル円は本日の日銀決定会合において、追加緩和策が実施できるかどうかに関心が集まる中、米金利の動向が読み切れないだけではなく、日銀内部でも見解が分かれ始めている。ただ、現状の株高や円安局面を考慮すれば、拙速的な追加緩和策は見送られる公算が高いだろう。それ故に、相場への影響は限定的との見方が支配的であり、引き続き直近のレンジ幅120.50〜122.00円で待機策が賢明であろう。いずれにしても、黒田日銀総裁の記者会見にも注目が寄せられているが、原油価格の下落や世界情勢の不透明感などにより、物価目標2%の達成時期は先送りされることは確実視されており、残されたカードは限界レベルまで達しているため、日銀としては、これからの非常事態に備えて、追加緩和策は温存する構えと見なすことが順当であろう。
他方、ユーロドルはECBの追加緩和策を背景に、再び下値を探る展開を強いられているが、節目である1.09割れの段階では利益確定買いが随所に散見されており、過度なユーロ
安期待は自重局面にあり、引き続き1.100前後の攻防になる可能性が高く、当面は1.0900〜1.1100のレンジ幅で売買を模索することが賢明であろう。