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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

今週のペットでもわかる簡単チャート

米利上げ観測の先延ばしなど世界的金融緩和策を背景に、日経平均株価は18,000円台、そして、NYダウも17,000ドル台を維持するなど、中国経済の減速懸念を背景とした世界同時株安は一服した感がある。本日は中国の7〜9月期GDPが発表されるが、前回及び前々回の7%を維持できるかに注目が集まっているが、概ね、事前予想では7%割れが意識される中、6.7〜6.8%程度の成長率に収まる可能性が高く、市場は織り込み済みとの見方から反応は限定的と見なす声が少なくない。ただ、中国の実質成長率は5〜6%程度と見込まれており、一応サプライズ的な数値も考慮しながら、市場は緊張感を強めざるを得ない相場環境にある。

一方、ドル円119円割れでは利益確定や値ごろ感の買いなどを背景に底堅い展開が予想されるが、ドル円120円台では、依然として、リスク回避による円買い、そして、実需による円買い志向は根強く、現段階では先週と同様にドル円119.00〜120円のレンジ幅で逆張り待機が得策であろう。

他方、ユーロドルは方向感に乏しい中、ECBの追加緩和策への期待などを背景に、ユーロドル1.15台の上値の重さが再認識され、徐々に、1.14台も重石になっている。反面、米金利先高観測に不透明感があるため、拙速的に売り下がる難しさもあり、ドル円と同様に、当面、ユーロドル1.1250〜1.1450のレンジ幅を重視した相場展開が予想される。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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