今週のペットでもわかる簡単チャート
NY株式市場は原油安の影響もある中、47ドル高と小幅ながらも7日連騰と堅調に推移している。その中、米連銀総裁の見解が相次いでいるが、ダドリーNY連銀総裁は国内経済が力強く、年内の利上げには前向き姿勢を堅持している。そして、ロックハート・アトランタ連銀総裁も年内利上げは適切とし、9月の米雇用統計はかなり失望的であるが、10月と12月のFOMC会合において、いずれかの会合での利上げを予想している。一方、エバンス・シカゴ連銀総裁は実際に物価が上向いているとの根拠が極めて重要とした上、利上げは遅めに緩やかなペースにすべきと慎重姿勢を見せるなど、米利上げ観測は未だに不透明感が漂っている。一方、米利上げが新興国への影響を危惧される中、本日発表される中国9月貿易収支において、黒字額の縮小が見込まれているが、中国経済の減速懸念が裏付けられる数値が出る可能性もあり、市場全般は依然として神経質な展開を余儀なくされている。また、今週から始まる本格的な米企業決算の結果次第では一気に利上げ観測が強まる可能性もあり、総じて、積極的なドル売りには慎重にならざるを得ない状況にある。
一方、ドル円は相変わらず120円前後の攻防と化しているが、相対的にポジション調整主導の展開になっており、過度な円高及び円安も臨みにくい相場環境にあり、当面、ドル円119.50〜120.50円のレンジ幅を重視しながら、上記レベルから逆張り待機が無難であろ
う。
他方、ユーロドルはドルの調整売りやユーロショートの巻き戻しが重なり、1.13台で底堅い展開を見せているが、原油価格が再び下落基調にあることや、ECBによる追加緩和策への期待も多く、短期筋としても、ユーロドル1.14トライには慎重になっている。引き続き戻り売り優勢の展開と見なした方が賢明であろう。