ドイツ本末転倒の苦渋の選択!?
ギリシャの金融支援問題が不調に終えたことから、欧米株価が軟調に推移、NYダウ平均株価は18,000ドル割れへと利益確定売りに圧されている。本日の日経平均株価もここ数日間の急ピッチの上昇の煽りもあり、反落して始まる可能性が高く、また、米債券利回りの低下も重なり、マーケットは相対的にドルの調整売りに傾斜している嫌いは否めないだろう。
一方、ドル円は124円台の上値の重さが徐々に意識されているが、半期決算を控えて、相対的に調整色が強まると共に、123円台後半でもみ合い相場が続いている。市場の関心がギリシャ問題に集まる中、リスク回避による円買いや円安けん制の動き、そして、株価の上昇が一服していることから、積極的に上値を追う難しさがあり、引き続き123.50〜124.50のレンジ幅で売買を模索するしか妙味はないだろう。
他方、ユーロドルは1.12前後で一進一退の展開を余儀なくされている。昨日のギリシャ支援をめぐるユーロ圏財務相会合は特に進展も見られず、約1時間程度の短時間で協議を終了するなど、依然として、難題が山積中ではあることを示唆している。ギリシャが提出した改革案には法人税の増税や富裕層への課税強化などを盛り込んでいるが、債権団は依然として、不十分との見解を示している。ただ、IMFへの返済時期が迫る中、合意に向けて最終局面が近づいていることは間違いなく、何らかの打開策への期待感が増している。本日もギリシャのデフォルト回避に向けて、協議が再開される見込みであるが、ドイツのショイブレ財務相は、新改革案はまだ不十分であり、ドイツ側は未だに慎重姿勢を崩しておらず、ユーロドルは一触即発の状況には変化はなく、今後も水面下での協議が続く中、今回のギリシャ危機の行方がドイツ側に委ねられていると言っても過言ではないのかもしれ
ない。