事実上財政破たんのギリシャ問題!どうしてよいか解らないのが現状?
ギリシャ支援をめぐる協議はユーログループのデイセルブルム議長はギリシャ側が新たな提案を行うべきだという強いシグナルを送ったにもかかわらず、残念ながら、ほとんど進展はなく、合意には程遠い状態との見解を改めて述べている。国際通貨基金(IMF)への資金返済期限まで残りわずかであるが、引き続きユーロ首脳は22日にも緊急会議を開催することになった模様であるが、ギリシャの銀行ではデフォルト(財政破たん)を見越して、多額の預金流出が続いており、仮に合意を得られたとしても、同国の銀行自体が機能不全に陥る可能性も高まっている。
一方、ドル円は一連のドル高や円安けん制発言、そして、ギリシャの破たんリスクが加わり、安全資産の円買いニーズを背景として上値の重い展開を強いられているが、NYダウ平均株価が前日比180ドル高と18,000ドル台を回復、また、米10年債利回りが上昇するなど、徐々にドルを買い戻す環境が整い始めている。そして、ドル円122円前後では実需並びに利益確定買いの動きも散見される中、本日は日銀金融政策決定会合結果発表や黒田日銀総裁会見を控えており、全体的には様子見ムードが強まるが、今回は先の黒田日銀総裁発言により円高を誘発した経緯があるだけに、円高を誘導するような発言は控えざるを得ず、ドル円の下値は限定的と見なし方が一考であろう。
他方、ユーロドルはユーロショートの巻き戻しと共に、合意への期待感から底堅い展開にはなっているが、依然として、ギリシャの財政破たんとユーロ離脱問題が重石になっており、ユーロショートが縮小した時点では、再度、短期筋がユーロショートに向かう可能性があり、基本的にはユーロロングは自重局面に差し掛かっている。一部報道ではギリシャ支援をめぐり、債権団は国際通貨基金(IMF)抜きで現行のプログラムを年末まで延長すること提案する旨も伝わっているが、その後、メルケル独首相がギリシャ支援延長報道を否定したことから、ユーロは失速気味に下値を探る展開になっている。いずれにしても、様々な情報が錯綜している状態であるが、当面、戻り売りに比重を置いた方が無難であろ
う。