ドル円125円トライ必至!疑心暗鬼のトライ?
先のイエレンFRB議長の講演以来、市場は相対的に年内利上げ期待が高まる中、昨日発表された米5月ISM製造業景況指数の好結果をきっかけにドル買いニーズが更に深まっている。昨日は米4月個人消費支出やPCEデフレーターが市場予想を下回り、一時ドル売りが先行したにもかかわらず、その後は5月ISM製造業景況指数が強い結果となったことを受けて、ドルが反発に転じるなど、市場全般が混迷を極めている。
一方、ドル円は124円台半ばを難なくクリアーしたものの、125円台目前で試行錯誤が続いている。市場は週末に控えている米雇用統計の動向を見極めたいとの思惑もあり、安易に125円トライには慎重にならざるを得ないが、市場の原理原則としては、ドル円125円台は必至の情勢に変わりがなく底堅い展開が予想される。ただ、ここ最近のドルの上昇に対する警戒感を踏まえたドルの解消売りも目立ち始めるなど、ドルの上昇にも歯止めがかかりやすい相場環境にあり、ドル円125円台以上からのロングは自重することが一考であろう。
補足的になるが、ドル円は12年半ぶりの円安圏で推移しているが、丁度一年前はドル円が103円前後、そして、日経平均株価は15,000前後で推移していたことを踏まえれば、為替及び株式市場も高値警戒感によるポジション解消売りが生じても何ら不思議ではない。ただ、株式市場は12日連騰中ではあるが、バブル時期のような過熱感はなく、株高円安基調には大きな変化ないとも解釈できる。
他方、ユーロドルは、一時1.08台に下落したが、ECB総裁を筆頭に独仏首脳、そして、IMF専務理事などが、ギリシャ問題に関して協議すると伝わっており、何らかの進展があるとの期待感もあり、ユーロドルは1.09台前半まで買い戻されている。いずれにしても、ギリシャ側の対応次第であるが、6月のデフォルトが回避されたとしても、今後も恒常的な資金難を踏まえたユーロ売り志向は根強く、引き続き1.1000前後が重石になると見なした方が無難であろう。